サッカー界における代理人とは?仕事内容や有名代理人を紹介

昨今の移籍市場では、選手やクラブだけでなく”代理人”がその存在感を高めている。彼らの一挙手一投足に、ゴシップは騒ぎ、世間は焦燥や苛立ちを感じ、クラブは振り回される。まるで巨額の資金が動く移籍騒動のまるごとすべてが代理人の掌の上で動いているかのような錯覚を覚える。

本稿では、フットボールの世界とは切っても切り離せなくなりつつある代理人について考える。

代理人とは

代理人の仕事内容

一般的に考えられている代理人の仕事は、選手とクラブの間で結ばれる契約を代理でまとめることだ。あるいは、発言や態度を選手の代わりに公にするのも仕事のひとつ(選手自身が発信することによって余計なストレスを感じる場合は代理人を介する)。

だが近年ではより重要な仕事が求められる。単に移籍話をまとめるだけでなく、選手の売り込んだりなど移籍先の候補を探すのも仕事のうちだ。選手のキャリア形成をサポートし、プロとして活躍するための条件を揃えてあげるのが「一流の代理人」とみられている。あるいは、移籍や昇給の実現を、ドラスティックにどんな手を使ってでも成し遂げられる代理人のニーズも高い。

代理人の給与

給与は、顧客である選手との契約料がまずひとつ。それに加え、選手を移籍させることで巨額のコミッションを稼ぎ出す。有名代理人のミーノ・ライオラ氏は、2016年には数多くの移籍を実現させたため、報酬額が3000万ユーロを超えたという(C・ロナウドの年俸をも超えた)。

有名な代理人紹介

ジョルジュ・メンデス(Jorge Mendes)

1966年1月7日。ポルトガル人。会社名「Gestifute」。顧客はTransfermarktを参照。

サッカー界で最も影響力のある代理人のひとり。移籍コンサルタント的な立場でクラブに食い込み、自らの顧客の選手たちを紹介する。ポルトガルを中心に強力なネットワークを築いており、今をときめく大物選手たちを顧客としている。交渉能力だけでなく、その人柄にも定評がある。

メンデスの顧客7人が、次々とタックスヘイブンを使った税逃れの疑いで起訴された。その脱税疑惑の影響もあってか、懇意だったレアル・マドリードとの関係が希薄になりつつある。かつてはメンデスの顧客である選手が多数レアル・マドリードに在籍していたが、いまではC・ロナウドひとりとなっている。

■主な顧客
C・ロナウド、ハメス・ロドリゲス、ディエゴ・コスタ、エデルソン、ディ・マリア、ファルカオ、ぺぺ、モウリーニョ

ジョナサン・バーネット(Jonathan Barnett)

1950年1月28日。イングランド人。会社名「Stellar Football Ltd(Stellar Group Limited)」。顧客はTransfermarktを参照。

プレミアリーグに在籍する選手を中心に契約。プレミアリーグのバブルも相まって、現在ステラー・グループは世界最高規模のエージェント組織となっている。

■主な顧客
ベイル、ハート、ララーナ、ドリンクウォーター、シグルズソン

フォルカー・シュトルト(Volker Struth)

ドイツ人。会社名「SportsTotal」。顧客はTransfermarktを参照。

元実業家で2008年から代理人業務を始める。ドイツ人選手またはブンデスリーガ在籍選手との契約が主。顧客である選手とは親友のようなコミュニケーションをとることで知られる。

■主な顧客
クロース、ロイス、ヴァイグル、ヘーヴェデス

ミーノ・ライオラ(Mino Raiola)

1967年11月4日。イタリア系オランダ人。顧客はTransfermarktを参照。

サッカー界で最も影響力のある代理人のひとり。風貌は小太りで庶民的。マスコミをうまく利用してクラブに揺さぶりをかけ、顧客である選手にとってベストな条件を引き出す(ドンナルンマ移籍騒動などはその代表例)。口が過ぎることも多々あり、グアルディオラ監督を「犬」「腰抜け」と侮辱したりなど悪名高い。ファーガソン氏からは「ゴミのような代理人がいる」と手厳しく批判された。

マンチェスター・ユナイテッドやユベントスと友好的関係を築く。

■主な顧客
ポグバ、ルカク、イブラヒモビッチ、ヴェラッティ、ドンナルンマ、ムヒタリアン、マテュイディ、バロテッリ

ピニ・ザハビ(Pini Zahavi)

イスラエル人。顧客はTransfermarktを参照。

元ジャーナリスト。その人脈を活かし、過去に様々なビッグディールに関与した。アブラモビッチのチェルシー買収とリオ・ファーディナンドの史上最高額での移籍金(当時)での移籍をまとめた人物として有名。タフな交渉にも強いとされる。近年再び、ネイマールやレバンドフスキが契約を結ぶなど影響力を強めてきている。

■主な顧客
ネイマール、レバンドフスキ、マスチェラーノ、テベス

ホセ・オティン(Jose Otin)

スペイン人。会社名「Bahía Internacional」。顧客はTransfermarktを参照。

スペイン人選手との契約が主。

■主な顧客
ハビ・マルティネス、ペドロ、モンレアル、フェルナンド・トーレス、ビトーロ、イジャラメンディ

ジュリアーノ・ベルトルッチ(Giuliano Bertolucci)

会社名「Euro Export Assessoria e Propaganda Ltda.」。顧客はTransfermarktを参照。

ブラジル人選手の欧州での成功をサポートする敏腕代理人。「ブラジルのライオラ」とも評される。

■主な顧客
コウチーニョ、マルキーニョス、ダビド・ルイス、フェリペ・アンデルソン、オスカル

アレッサンドロ・ルッチ(Alessandro Lucci)

イタリア人。会社名「Alessandro Lucci – WSA」。顧客はTransfermarktを参照。

カルチョの国で影響力の強い代理人。イタリア人選手およびセリエA在籍選手のエージェントを手がける。

■主な顧客
ボヌッチ、スソ、クアドラード、フロレンツィ、

トーマス・クロート(Thomas Kroth)

ドイツ人。会社名「PRO Profil GmbH」。顧客はTransfermarktを参照。

ブンデスリーガ在籍選手と契約多数。高原直泰、長谷部誠、大久保嘉人、香川真司などの移籍を実現させた。

■主な顧客
ノイアー、香川真司、ドラゴヴィッチ、岡崎慎司

日本人選手の代理人

日本人代理人として有名なのは田邊伸明氏。過去に中澤佑二、中田浩二、山瀬功治、松井大輔らの移籍を手掛けてきた。現在も株式会社ジェブエンターテイメント代表として、稲本潤一、槙野智章、浅野拓磨、冨安健洋らと契約する。

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