アスリートの栄養管理学!「糖質」の重要性

昨今では「糖質オフ」「糖質制限」が謳い文句の食品が人気を集めており、糖質に対してネガティブな印象をもちがちだ。だがアスリートにとって適切な糖質補給は非常に重要。競技パフォーマンス向上につながる栄養補給として糖質は外せない。

エネルギーの基礎知識

アスリートにとって重要な糖質補給

私たちが普段口にする食べ物には様々な栄養素が含まれており、そのうち「糖質(炭水化物)」「たんぱく質」「脂質」の3つは三大栄養素と呼ばれる欠かせないエネルギー源だ。

※厳密に言えば「炭水化物=糖質+食物繊維」。だが食物繊維はエネルギー源にはならないため、エネルギーという観点からみると「炭水化物=糖質」。

そのなかでもアスリートにとって特に重要なエネルギー源が糖質だ。糖質は一般の方には敬遠されがちだが、アスリートにとっては必須のエネルギー源である。

糖質はエネルギー源としてしか働かない(脂質やたんぱく質はその他の働きもある)。良質なパフォーマンスを発揮するためには、体内にエネルギー源が十分満たされていることが必要だが、糖質は筋肉や肝臓でグリコーゲンになってエネルギー源として貯蔵され、必要に応じて消費されるという特徴を持つ。不足してしまうと、運動能力やスタミナの低下を招く。また、脳・神経系は糖質を唯一のエネルギー源としており、不足すると集中力・判断力・頭の回転力が落ちるといわれている。

そうした点をふまえると、アスリートにとって糖質はなくてはならない存在だといえよう。

ちなみに、たんぱく質や脂質は消化と吸収に時間がかかってしまうが、糖質は摂取から早い段階でエネルギーとして使え(即効性)、様々なタイミングでエネルギー源として機能し続ける(継続性)。即効性、継続性の両面で優れる。

糖質の種類

糖質には単糖類、少糖類、多糖類という種類がある。

単糖類とは、糖質としての最小単位。分子が一つでそれ以上分解できない。したがって、食べた直後に消化されすぐにエネルギーとなる。ブドウ糖、果糖、ガラクトースなどだ。

少糖類とは、単糖類が2~10個つながったもの。分子が少なく消化が比較的早い。砂糖、乳頭、麦芽糖などだ。

多糖類とは、単糖類がたくさんつながったもの。多分子でできているので消化に時間がかかる。でんぷん、グリコーゲンなど。

この三種類の糖質は、時間差でエネルギー源となる。試合時間から逆算しバランス良くこの糖質を摂ると、長時間の運動でもスタミナ不足になりにくくなる。

アスリートはどのような食事を摂るべきか

カーボローディングとは

アスリートがよく行う食事法のひとつで「カーボローディング(グリコーゲンローディング)」というものがある。1時間以上続く競技で必要なエネルギーを体内に蓄えておくための食事法のことで、多くのトップ選手が実践している。試合当日までに高糖質食を多く摂ることで、体内のエネルギー貯蔵の仕組みを利用して限界まで体内の糖質の量を高めておくことができる。エネルギー貯蔵量のピークを競技時間開始に合わせやすくなる。

一般的になカーボローディング実践法を簡単に紹介する。試合7~4日前には通常のエネルギー比率の食事を摂り、試合3日前くらいから総エネルギーの70%前後が糖質となる食事を摂る。こうして体内にグリコーゲンを蓄積させることができる。
※ただし、食物繊維の豊富な豆類やイモ類は腸内でガスが発生しやすくなるので避ける。
※普段から多く糖質(米)を摂取する日本人にカーボ・ローディングは向いていないという意見もある。

試合当日の朝食は?

糖質を中心とした食事を摂るべきだ。ごはん、味噌汁、卵、納豆、トマト、梅干し、漬物、果汁100%オレンジジュースなどがよい。

試合当日の昼食は?

糖質と、糖質がエネルギーになるのを助けてくれるビタミンB1をメインに摂取する。うどんのようになるべく消化に良いものがベスト。脂質は限りなくゼロに抑える。

試合の1〜3時間前の食事は?

すぐにエネルギーになる単糖類または二糖類を摂らなければならない。エナジーゼリー飲料やバナナなどの軽食がよい。

試合直後の食事は?

糖質とたんぱく質を摂取する。エナジーゼリー飲料やおにぎりなど。アミノ酸・プロテインサプリメントなども効果的。試合で枯渇したグリコーゲンを回復するために、とにかく早く糖質を摂取するべき。回復具合に直結する。

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