レビュー 2017-2018 UEFA EL決勝 マルセイユVSアトレティコ・マドリード

UEFA ヨーロッパリーグ決勝戦、マルセイユ対アトレティコ・マドリードを簡易レビュー。

マルセイユは、酒井宏樹が怪我の影響でベンチ。パイェも負傷の影響でコンディションに不安という状況。

アトレティコ・マドリードは、ビトーロが不在。ベンチ入り禁止処分のチョロ・シメオネは、ファンフランではなくブルサリコを、サビッチではなくヒメネスをチョイスした。

最終スコアは0対3。試合をコントロールしつつ機を逃さないアトレティコ・マドリードの試合巧者ぶりが光った試合といえよう。CLでグループステージ死の組に入ってしまったがためにELに回ったが、ELレベルではなかったように思う。マルセイユはやはりパイェ負傷交代が響いた。

情報

スターティングメンバー

スタッツデータ詳細

マルセイユ アトレティコ・マドリード
得点 0 3
シュート数 12 12
枠内シュート 2 4
ボール支配率 57% 43%
ファール数 18 9
イエローカード 3 2
レッドカード 0 0
攻撃サイド 左30%/中央18%/右53% 左31%/中央13%/右55%

■得点者
・21分:グリーズマン(アトレティコ・マドリード)
・49分:グリーズマン(アトレティコ・マドリード)
・89分:ガビ(アトレティコ・マドリード)

■選手交代(マルセイユ)
32分:パイェ→M・ロペス
55分:オカンポス→ヌジエ
74分:ジェルマン→ミトログル

■選手交代(レアル・マドリード)
45分:ブルサリコ→ファンフラン
88分:コレア→トーマス
90分:グリーズマン→F・トーレス

試合レビュー

気になったマルセイユのキックオフの謎

マルセイユはキックオフ時、相手陣深くのタッチラインに大きく蹴り出した。普通は繋ぐか、相手陣地中央にロングキックが一般的。珍しいかたち。おそらく、相手のスローインを奪ってカウンターという絵を描いているのだろう。サイドに圧縮をかけてポジションを取り、スローイン守備から試合に入った。

ちなみに1失点目の後のキックオフも同じことをした。
※2失点目の後のキックオフは不明(リプレイが出てたので)。
※3失点目の後のキックオフはしっかりと繋いだ。

アトレティコ・マドリードのほぼ完璧な守備

アトレティコ・マドリードはいつもどおりの手堅い試合運びを見せる。攻撃ではボール保持に固執せずロングボールを効果的に使いリスク管理。

守備に関しては、攻め込んだ後はミドルゾーンでの即時奪回を目指しサイドに追い込むのがコンセプト。それが剥がされた場合は、即座に帰陣し4-4ブロックを形成。ボールがどれだけ動いてもスライドを繰り返す作業を徹底した。ほとんど穴を開けなかった。

目立ったほころびは3:22の決定機。このシーンではロスト後の即時奪回を目指し自陣からみて右サイドに追い込みをかけた(横に絞るプレッシングをかけた)が、パイェらに剥がされ(3:10)逆サイドの広大なスペースを利用された。この決定機をジェルマンが仕留めていたらこの試合の流れは大きく変わっていただろう。

マルセイユの痛すぎるカウンター被弾とパイェ離脱

アトレティコ・マドリードは20:40に先制。Z・アンギサのボールロストを誘い、最後はグリーズマンがネットを揺らしてピエロダンスを踊った。

マルセイユとしては一番やってはいけない失点。結局このツケが最後まで響く事になった。

更には32分にパイェが負傷しM・ロペスに交代。創造性が徐々に失われ攻撃が手詰まりになる。頼みの綱はオカンポスの突破くらいだったが、アマビからの後方支援が効果的とはいえるレベルでなかったのが残念だった。(逆側のトヴァンとサールは、縦のレーンのズレを利用したコンビネーションが何度か見られたが(14:50、32:54)。)

後半は試合巧者ぶりを存分に発揮したアトレティコ・マドリード

アトレティコ・マドリードは、後半からブルサリコに変えてファンフランを投入。1枚イエローカードを貰っているブルサリコは、オカンポスと対峙させるには心許ないとみたか。

48:45にアトレティコ・マドリードが追加点。スローインを出足よく奪ったサウール、コケとグリーズマンのコンビネーションに、マルセイユはついていけなかった。

マルセイユはオカンポスに変えてヌジエを投入。だが頼みのオカンポスを下げた割には、効果的に機能しなかった。

アトレティコ・マドリードは試合を殺しにかかる。膠着状態をつくり時計の針を進めた。

74分にミトログル投入。ヌジエとの2トップとする。80:28にはミトログルのヘディングシュートで決定機。83:04にはこぼれ球にアマビがミドルシュート。いずれもブロックの外からの強引な攻撃だが、それに賭けるしかなかった。

しかしアトレティコ・マドリードは88:16にガビのとどめの一撃で試合を決める。最後にトーレスを投入する粋な計らいを見せた。

まとめ

試合を通してみれば、マルセイユは引いた相手を崩すプランは、世界トップレベルの守備組織を穿つほどのレベルでは設計されていなかった。パイェやオカンポスらの個のアクションの即興連動にある程度依存しているようにも見え、その意味ではこの重圧のかかる決勝戦でパイェ負傷離脱は痛すぎた。

よりはっきりと「カウンター集団」の色を見せるアトレティコ・マドリードは、やるべきことをしっかりとやって試合を終えた。ELレベルとは思えない戦術的成熟とカウンターの質で、妥当な勝利を手にしたといえるだろう。

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