サリーダ・ラボルピアーナ:メキシコ発祥のビルドアップの”型”

本稿では「サリーダ・ラボルピアーナ」を紹介する。聞き慣れない単語だが、言葉自体は覚える必要はない。が、概念そのものは現代サッカーでは常識となりつつあるので押さえておきたい。

サリーダ・ラボルピアーナ

現代サッカーの基本ともいっていい戦術メカニズムで、昨今ではあまり珍しくなくなった。

サリーダ・ラボルピアーナは、リカルド・ラボルペという監督が完成させたメキシコ発祥の戦術メカニズム。ペップ・グアルディオラがバルサで採用し欧州を席巻したことで世界中に知れ渡った。

4バックのビルドアップメカニズム

サリーダ・ラボルピアーナは4バックシステムのビルドアップの”型”であると説明できる。相手が前線からプレッシンスをかけてくる場合においても、後方からスムーズに攻撃を組み立てるためのメカニズムだ。ポジショナルプレーの代表例でもある。

便宜上[4-3-3]システムでの説明が理解しやすい。アンカーが最終ライン中央に落ちる。CBコンビが開く。SBが中盤の高さまで押し上げる。左右のサイドハーフが内に絞り気味のポジションを取る。このような動きが「サリーダ・ラボルピアーナ」のガイドラインだ。
※MFがCBの外側に斜めに下りるバリエーションもある。

サリーダ・ラボルピアーナ

このように変形し[3-4-2-1]に近いポジション取りをすることで、後方からのビルドアップがスムーズになり、中盤でのポゼッションを確立しやすくなる。敵の2トップに対する数的優位(状況次第では位置的優位)を作り出せるのが利点だ。

最終ラインに落ちるMFの重要性

誤解を恐れずに言えば、MFが最終ラインに落ちてきて「擬似3バック」を形成すれば、サリーダ・ラボルピアーナ的な概念であるとみていいだろう。

ちなみに最終ラインに落ちる役割は、バルセロナではブスケツ、レアル・マドリードではカゼミーロ、マンチェスター・シティーではフェルナンジーニョが務める。この役割を担うMFは、ふたりのCBと的確なポジション関係を築き、正確なパス交換で優位を作ることが求められる。パスセンスやクリエイティビティよりも、正確なパス技術が必須である。

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