アフロヘアーがトレードマークの陽気なブラジル人ラテラル・マルセロ。変幻自在の攻撃的プレーが魅力で、世界最高の左サイドバックの名を恣にする。本稿ではマルセロのプロフィールや略歴、プレースタイルをチェックしていく。
目次
プロフィール
本名 | マルセロ(Marcelo) |
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国籍 | ブラジル、スペイン |
生年月日 | 1988年5月12日 |
身長 | 174cm |
体重 | 75kg |
ポジション | DF |
利き足 | 左 |
プロデビュー | 17歳 |
略歴
クラブでの活躍
2005年にフルミネンセFCにてデビュー。2シーズンで30試合に出場し、欧州各クラブから獲得オファーを受ける。世界屈指の目利きとして知られるセビージャの敏腕SDモンチが獲得間近まで迫ったが、急転直下でレアル・マドリード入りが決まる。
移籍当初は左サイドハーフとしてプレー。若かっただけに評価は決して高くはなかった。が、モウリーニョが監督に就任してからは徐々に守備の水準も高くなり、左サイドバックとして評価を高める。その後は左サイドバックのレギュラーに完全定着し、同ポジションで世界最高レベルまで成長する。ピッチ上で異彩を放ち続ける陽気なブラジル人は、既にロベルト・カルロスの後継者の地位を確立しており、「もはや超えた」との評も。
代表での活躍
2006年の親善試合対ウェールズ戦で代表デビュー。2008年北京オリンピック(五輪)で銅メダルを獲得。2012年ロンドン五輪にオーバーエイジ枠として出場し準優勝。2014ブラジル・ワールドカップの代表に選出され、母国での優勝に期待が高まるも4位で終えた。
プレースタイル、特徴、強み
サイドバックとして必要な攻撃力
攻撃力だけで見れば、世界ナンバーワンの左サイドバックであることは疑いようがない。1対1の突破力、クイックネス、クロス精度を備えており、一瞬のフェイントで相手DFのタイミングを外し、正確なクロスを供給することができる。レアル・マドリードにおいては、クロスの合わせ役も多士済々なため、アシスト数は多い。
変幻自在の攻撃パターン
サイドバックとしての基本的プレーだけにとどまらず、様々な攻撃パターンを持っている。超絶的なボール扱いの技術を備えており、ビルドアップに効果的に関わりながらポジションを上げ、崩しの局面に大きく関われる。より自由にポジションを解釈している選手と言える。
実質的にウイングとしてプレーできるだけでなく、インサイドに侵入しサイドハーフ然としたプレーもできる。優れたコーディネーション能力を持ち、ボールスキルも卓越しているため、サイドハーフ的プレーも一級品だ。
ロングパス
左サイド深い位置からのロングボール供給もプレーパターンのひとつ。ストレート系のキック、タッチライン際から巻いてくるキック、バックスピンをかけたキックなど、種類も豊富。長距離でも裏抜けのパスを通せる、相手からすれば厄介なプレーヤーだ。
弱点(課題)
守備
守備力はまずまず。危機意識に欠ける傾向にあり、ネガティブ・トランジション時の帰陣の遅さが目につく。
フィニッシュ精度
世界最高水準の「うまさ」の割に、フィニッシュ精度は低い。セットプレーのこぼれ球を果敢に狙うが、ゴール数はそう多くはない。
おまけ
明るい性格
陽気な性格で、ロッカールームを盛り上げる。息子のエンツォくんも同じ髪型で、チームのマスコット的存在となっている。