サッカー中継に欠かせない実況アナウンサーと解説者。有名所をざっと一覧で紹介し、勝手ながら評価もしてみる。二度に渡って分けて連載するが、本稿では実況アナウンサーを扱う。
有料放送
以下敬称略。
下田恒幸
評価:★★★★★
実況スキルは最高水準。ひとつひとつのプレー描写の表現の幅が広く、サッカーへの理解が深いことを伺わせる。フォーメーションの整理など、中継の肝も的確に押さえる。知識量も豊富。
倉敷保雄
評価:★★★★★
聞き馴染みの良い声が特徴。ゲームの流れや選手のプレーの意図を喋りたいタイプ。クラブやリーグの文化などにも積極的に触れる。個性派だけに賛否は分かれる。
八塚浩
評価:★★★★★
根っからのおしゃべり好きの好々爺。膨大な仕事量をこなすことから「鉄人」の愛称。語り口は穏やかだが、チャンスシーンではやや感情的になる。
西岡明彦
評価:★★★★★
ピッチの状況を的確に伝える、安定感のあるシンプルな実況が特徴。中堅実況アナのなかではトップを走る。主にプレミアリーグに明るい。司会業や選手のマネジメント業務もこなす。ゲームソフト『FIFA』の実況でもお馴染み。
野村明弘
評価:★★★★★
上記4名(四天王)に追随する一番手か。ここ12年ほど四天王が独占していたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝の実況を2016-17シーズンに担当。
桑原学
評価:★★★★☆
野村アナ同様、中堅の実況アナウンサーのなかでも確かな地位を築いている。落ち着いた語り口と甘い声が特徴で、的確な表現は評価が高い。
北川義隆
評価:★★★★☆
セリエA担当。かつてローマに在住していたロマニスタ。イタリア語にも明るく、情報量は豊富。
永田実
評価:★★★☆☆
中村義昭
評価:★★☆☆☆
西達彦
評価:★★☆☆☆
加藤義久
評価:★★☆☆☆
加藤暁
評価:★★☆☆☆
田中雄介
評価:★★☆☆☆
福田浩大
評価:★★★☆☆
笹川裕昭
評価:★☆☆☆☆
NHK
野地俊二
評価:★★★★☆
長らくNHKサッカー中継のエース実況アナとして君臨してきた重鎮。2010年南アフリカ・ワールドカップ(W杯)で重要な一戦(日本戦・決勝)を任される。サッカーをよく知る落ち着いた実況が持ち味。近年では現地派遣は控えめで後進に道を譲り気味。
内山俊哉
評価:★★★★☆
2014年ブラジルW杯で重要な一戦(日本戦・決勝)を任される。安定して質は高い。やや言葉を詰め込みすぎるきらいも。
鳥海貴樹
評価:★★★☆☆
2018年ロシアW杯で開幕戦を担当。ハンサムなルックス。日本戦においては応援感情が爆発する傾向にあったが、近年では抑えつつある。「異次元の強さ」と表現した羽生結弦の実況も話題になった。
曽根優
評価:★★★★☆
多くのビッグマッチを担当してきた若手NHKサッカー中継のエース格。滑らかに情報を伝える技術はピカイチで聴きやすい。チャンスシーンでは声量が増すタイプだが、ややオーバー気味。
松野靖彦
評価:★★★★★
様々なスポーツ実況を担当する実力派実況アナ。サッカー中継でも変わらず安定感を発揮する。冷静沈着かつ丁寧で口調は柔らか。2018年ロシアW杯の日本戦初戦(コロンビア戦)も担当。
田中秀樹
評価:★★★★☆
酒井博司
評価:★★★☆☆
杉澤僚
評価:★★☆☆☆
杉岡英樹
評価:★☆☆☆☆
日本テレビ
田辺研一郎
評価:★★★★☆
日本テレビのエース格。資料読み文化のある日本テレビの中でも安定感があり、不快指数は少なめ。
鈴木健
評価:★★☆☆☆
2010年南アフリカW杯でデンマーク戦を担当。やや騒々しく日テレ的でも民放的でもある。
中野謙吾
評価:★★★☆☆
田中毅
評価:★★★☆☆
テレビ東京
近年あまり中継しないので不明。
TBS
土井敏之
評価:★☆☆☆☆
2010年南アフリカW杯でパラグアイ戦を担当。常に興奮ぎみで、喋りすぎる悪癖が不評。
佐藤文康
評価:★★☆☆☆
様々なスポーツを担当するTBSスポーツ中継のエース格。「思いを込めて!」のフレーズが決まり文句。
テレビ朝日
進藤潤耶
評価:★★★★★
テレビ朝日のエース格。2011年アジアカップ決勝も担当。応援文化のテレ朝のなかでも熱くなりすぎないバランスが絶妙で、技術も高い。平昌冬季五輪にも派遣されるなど評価が高い。
吉野真治
評価:★★☆☆☆
2014年ブラジルW杯でコロンビア戦を担当。ハイテンションな応援実況が特徴。松木安太郎との親和性は高いが、騒々しいとの不評も。
寺川俊平
評価:★★★★☆
日本代表戦はあまり担当しない。
フジテレビ
西岡孝洋
評価:★★★★☆
フジテレビのエース格で、様々なスポーツを担当。なにかと叩かれやすいフジテレビだが、聴き取りやすい声質とシンプルかつ的確な実況は好評。実力は高い。
青嶋達也
評価:★★★☆☆
言葉を詰め込みすぎる悪癖とチャンスシーンでの絶叫が不評。Twitterでは「#青嶋黙れ」のハッシュタグも。清水秀彦のネガティブ解説とのコントラストが絶妙。キャリアが長いだけあってポイントは押さえており、筆者は嫌いではないが…。
中村光宏
評価:★☆☆☆☆